浦安環境共生都市コンソーシアム-5年間の取り組み-|浦安震災アーカイブ

「浦安環境共生都市コンソーシアム」は、平成23年11月、災害に強く、エネルギー効率に優れた環境に
優しいまちづくりを浦安市で進めるため、産・官・学により設立され、約4年半にわたり活動を行いました。

浦安環境共生都市コンソーシアム設立の目的

平成23年3月に発生した東日本大震災において、浦安市は市域の86%もの広範囲で大規模な液状化により、都市インフラや市民・事業者の不動産などの財産へ甚大な被害を受けました。

このため浦安市は、復興に向けた取組みを進めるとともに、都市ブランドの回復に向けた方策を講じていくことが求められました。

そこで、本コンソーシアムの会員が有する先端技術やサービス、知見を活用し、浦安市とともに新しいまちづくりのモデルを創出することを目指すことになりました。

本コンソーシアムでは、「環境共生」を重要テーマに掲げ、海外及び国内の優れた事例に学びながら、住まう人がまちとともに成長し、いつまでも安心して暮らすことのできる地域一体型の持続可能なまちづくり、未来志向のブランディングを推進しました。

正会員

  • インフォコム株式会社(平成27年度より正会員)
  • 浦安市
  • 応用地質株式会社(平成24年度より正会員)
  • スターツコーポレーション株式会社
  • 大和ハウス工業株式会社
  • トヨタホーム株式会社
  • パナホーム株式会社
  • 富士通株式会社
  • 富士電機株式会社
  • ミサワホーム株式会社
  • 株式会社ミサワホーム総合研究所
  • 三井物産株式会社
  • 三菱UFJ信託銀行株式会社
  • 明海大学
  • 株式会社LIXIL(平成25年度より正会員)

賛助会員

  • 税理士法人 平川会計パートナーズ
  • 京葉ガス株式会社

オブザーバー

  • 千葉県企業庁
  • 東京電力株式会社
  • 独立行政法人都市再生機構

浦安環境共生都市コンソーシアムの歩み

  • 第1期(平成23年11月~平成24年3月)

    平成23年11月に設立総会を開催。震災後の現状と課題の認識から、5つのテーマ
    (スマートシステム、ヒューマンヘルスケア、地域共生、災害対策、液状化対策)で活動を開始

    浦安環境共生都市コンソーシアム第1期
  • 第2期(平成24年4月~平成25年3月)

    4つの分科会を設置し、浦安市が策定する環境共生都市ビジョンと平行してコンソーシアムとして
    取り組むべき事業について検討を行った。

    浦安環境共生都市コンソーシアム第2期
    主な活動成果
    1. 浦安市のビジョン策定
      浦安市においては、「環境共生都市ビジョン」の策定を推進し、都市ブランド回復に向けた具体的な取り組みにつながった。
    2. 共同事業、新規事業の企画、立案
      会員企業にとっては、コンソーシアムの分科会を通じて、浦安市との共同事業や新規事業の検討の契機となった。
    3. 情報発信による浦安市及び会員企業のPR機会
      新聞記事や日経シンポジウムなどにおいて、環境共生都市コンソーシアムに参画している主体として、浦安市に貢献する企業・大学として一定のアピール→イメージの向上につながった。
  • 第3期(平成25年4月~平成26年3月)

    5つのワーキンググループを設置し、浦安市が策定する環境共生都市ビジョンと平行してコンソーシアムとして
    取り組むべき事業について検討を行った。

    浦安環境共生都市コンソーシアム第3期
    主な活動成果
    1. ワーキンググループ(WG)の個別協議による事業の具体化
      本コンソーシアムでは、WGでの個別協議を通じて、民間企業同士の協業による新規事業や官民との連携による事業、国からの委託事業などにより、新たな事業が創出された。
    2. 公益社団法人日本不動産学会の業績賞受賞
      平成23年度及び24年度の活動報告書の内容をもとに作成した論文「災害復興と都市ブランド向上のための産官学連携の取り組み」が、日本不動産学会平成25年度業績賞を受賞した。
    3. 環境モデル都市への申請
      本コンソーシアムの取組みを反映した環境モデル都市提案書を、浦安市が提案主体となって作成し申請した。
    4. 情報発信による浦安市及び会員企業のPR機会
      正会員によるプレスリリースや雑誌記事などにおいて、本コンソーシアムの取組みなどの情報を発信し、浦安市に貢献するコンソーシアムとして一定の認知度向上につながった。
  • 第4期(平成26年4月~平成27年3月)

    第三期から継続して3つのワーキンググループを組織しながら産官学の情報交流や連携の機会・場を提供する
    「プラットフォーム」の役割を果たした。

    浦安環境共生都市コンソーシアム第4期
    主な活動成果
    1. ICTを活用した地域密着型の複合サービスモデルの実証可能性の検討
      浦安では平成26年12月に内閣府より「健康長寿社会を創造するスマートウエルネスシティ総合特区」の指定を受け、平成27年1月に健幸ポイントの実証実験を開始した。
    2. 総務省 被災地域記録デジタル化推進事業応募に関する補助業務
      浦安市は写真、動画、書籍など震災の記録・記憶を収集・保存・活用するためのシステム(デジタルアーカイブ)を構築する総務省事業である「被災地域記録デジタル化推進事業」の補助金申請の検討を続けてきた。
      本コンソーシアムでも情報のアーカイブ化(サイバーライブラリ構想)を提案しており、コンソーシアムの目的の一つである、「浦安市における不動産価値の向上」に向け、中央図書館を中心とした庁内検討委員会と連携し、2014年7月末に総務省へ提案書を提出。2014年12月4日に採択された。
    3. 防災イベントの開催(平成27年3月28日)
      本コンソーシアムにとって市民への共有や防災教育は重要なキーワードとなる。
      そのきっかけづくりも含め、「親子で学べる防災セミナー」を開催した。
  • 第5期(平成27年4月~平成28年3月)

    引き続きコンソーシアム本体を産官学の情報交流や連携の場を提供する「プラットフォーム」の役割としながら、
    住宅ビジョン(住み替え)WG、先進防災WGの2つのWGを設置した。

    浦安環境共生都市コンソーシアム第5期
    主な活動成果
    1. 防災イベントの協賛(平成27年8月20日)
      浦安市立中央図書館が、浦安震災アーカイブ公開記念として開催した「夏休み子ども防災教室in図書館」に協賛を行なった。
      先進防災WGメンバーである応用地質㈱によるワークショップや、スターツコーポレーション㈱による起震車体験などを通し、親子で東日本大震災の教訓を記憶し、いつ起こるか分からない災害への防災意識を高める場となった。
  • 受賞歴/イベント開催・協賛

    浦安環境共生都市コンソーシアムは、2013年度に日本不動産学会にて業績賞を受賞しました。
    また、防災意識を市民へ共有することや、子供への防災教育という重要な課題への取組として、
    親子参加型の防災セミナーを開催しました。